カメカメスペシャル~マナボ☆コラボ 特別企画~
.jpg)
12:30~20:00 | ズブの素人から習える甲野善紀先生と光岡英稔先生による国井善弥と日本剣術の身体観を紐解く会 |
甲野善紀先生
今回光岡英稔師範から思いがけずコラボ講習会のお誘いがありました。
思い返せば光岡師範と御縁が出来てからすでに四半世紀が過ぎております。
親しく交流するようになってからも、もう20年以上にもなります。
この間、この傑出した武術家の技はもちろんですが、思想面にも深く感じ入ることがどれほどあったかわかりません。ですからコラボ講習会などと言う企画は、私からすれば思いもよらないことでした。それだけに、この「国井善弥・鹿島神流十八代師範の剣術を紐解く」というコラボ講習会の企画のお話を光岡師範からいただいた時、もちろん驚きましたが、同時に「あぁ、こういう企画だったら拒否できないなあ」という不思議な納得感がありました。
何しろ「国井善弥道之」といえば、あの合気道の植芝盛平開祖に何度も立合いを申し込み、その都度丁重に断られたという「今武蔵」の異名をとった武術家で、名横綱と言われた双葉山も教えを受け、熱心に学んだという話も有名です。最晩年でも、日本拳法のチャンピオンに思い切り突きを出させて、それを一瞬で下に潰し「何だお前、それでチャンピオンか。じゃあお前の相手は手足なかったのか」と相手を揶揄したというエピソードなども残っています。
もちろん、今回のコラボ講習会の企画を伺った時、私の中に浮かんだ感想の中には「こういう形で私に花を持たせてくださるのだろう」という光岡師範の気遣いをもちろん感じるところもあったのですが、光岡師範とのコラボ講習会で、これほど的を射た企画は他にないとも思われましたし、「こういう企画なら、ある程度は光岡師範の武術の研究にも役立つのではないだろうか」という、自負というより、極めて冷静な感想も持てます。
それだけに、光岡師範のこの企画の発想の凄さにあらためて舌を巻いた次第です。しかも、時はまさに私が剣術に関しては、その剣の持ち方に根本的な大変革を迫られている時であり、私が「初心者に戻って一から剣術の検討を始めなければならない」と決心した、まさにその時という、あまりにもタイミングが良すぎるほどの流れで本当に驚いております。
とにかく、今回の企画は、私が講師の一人となってはいますが、最もこの講習会を受講したい受講者の一人と言う感じがしております。それだけに、今回の講習会は受講する方々に私の伝えたい事というより私自身が知りたいことが一番伝わる講習会のように思います。
普通でしたら、この後「どうぞご関心のある方はご参加ください」と続けるところですが、今回の講習会はすでにこうした講習会があるらしいという噂が流れた段階で、もうほとんど実質的には、キャンセル待ち状態となっているらしいと、囁かれておりまして、私としましては「参加したいのに参加できない」という参加希望者の方々へのお詫びで、この案内文を終わらせていただくという前代未聞の案内文となってしまいますが、この企画は希望が多いだけに、また開催されると思いますので参加を希望しながらも参加できなかった方は次回をお待ちいただききたいと思います。
◆光岡英稔先生
この日、何と何十年もの武の盟友である甲野善紀先生と光岡英稔が、何と国井善弥が伝えた剣術の形を見直しながら、参加者にその形の手順や要点などを教伝指導して行きながら習得していただき、そこから日本剣術の要となる身体観を紐解いて行く稽古・講習会となります。
そこで、一部〜三部までの流れを通じて
一部では甲野善紀先生が剣術を始められた頃に習われた剣術の形から習います。
光岡先生と参加者の皆で剣術の形を習い、稽古しながら、この日に取り組む一通りの形を覚えて行きます。
二部では、一部で行った形を見直しながら、光岡英稔から観た形の意味、形に内包されている勁道(勁導)、身体性などを紐解いて行きながら、それを参加者に習得できる形で提示し、また形に取り組んで見るなどの流れに移って行きます。
三部では、一部〜二部の見解を踏まえながら、甲野善紀先生が日本剣術を習われた当初の形から、如何に進展深化されたかを教えていただきながら、そこの変遷にて生じた身体性の変化と、光岡英稔と見直して行きます。これは国井善弥の日本剣術から、如何にして甲野善紀の剣術へと進化したかの!?その進化の過程を甲野先生と共に振り返りながら、甲野善紀の国井善弥との相似性と相違性などを知って行きます。
最後の纏めでは、光岡英稔と甲野善紀で近代日本剣術史の中の一大ファクターである「国井善弥の剣術とその身体観」を、その形から振り返りながら「国井善弥、鹿島神流の身体性と、そこに潜在する勁道(勁導)の意味」を紐解いて行き、日本剣術の全貌に迫って行きます。
今回は甲野善紀先生の進化の過程を教えていただき、そこに立ち上がって来る日本剣術の身体観、勁導(勁道)を光岡英稔が紐解いて行きながら、その日本剣術史における歴史的瞬間を参加者の皆に目の当たりにしていただきたいと思います。
国際武学研究会 主宰 光岡 英稔